ボーイスカウト吹田2団【平成15年9月12日発行】



第140号

1年間の活動を終えて  団委員長 藤井武司

8月度の隊行事は、台風飛来を挟んでのプログラムであったり、9月に仕切直しで行ったりと例年に無い形となりましたが、今年度の活動を完了しました。
スカウト諸君、この一年活動の成果は有りましたか。
また、楽しい行事でありましたか。指導者の皆さん、おつかれさまでした。
そして育成会員の皆様ご協力有り難うございました、。
 昨年は、春から夏にかけて50周年記念行事⇒スカウトカーニバル⇒13NJと行事が盛り沢山で例年にない忙しい年でしたが、本年は比較的ユッタリとしたプログラムでありました。
ここでこの一年を振り返ってみたいと思います。
 先ず隊活動については、ビーバー隊は、仲間つくりをねらいに、みんなと楽しく遊びながら社会見学など保護者を交えての活動を行いました。
 カブ隊は、ハイキングやサイクリング等野外での活動や、趣味を取り入れたプログラムの中から団体生活、体力つくり、奉仕への足がかりとなるプログラムを行いました。
 ボーイ隊は、新しい進歩制度導入へ移行してのスタートとなりました。本格的な野外活動に取り組みながら、技能、体力、精神力をより高める活動を行いました。
 ベンチャー隊は、自身の能力を高めるべく、個人プロジェクトを進めながら、ボーイ隊の良き相談相手となりました。
 ローバー隊は、社会人としての基礎固めをすべく自身の路を模索・実践して来ました。
 団は、ビーバー隊からローバー隊迄の全スカウトとリーダー、そして家族の方々も参加して一緒に出来る行事として、バザー、スカウトカーニバルを行い、養護老人ホーム運動会や市民体育祭など、地域との関わりやお手伝いの場を提供しました。活動全般を通しては、おおむね良好であったと判断いたします。
又、毎月の行事内容は、隊通信や「やまびこ」(計12回発行)等を通じて皆さんにお知らせした通りです。
 さて、活動を行った中で、クローズアップされたことがあります。

@スカウト67名指導者45名でスタートしました。途中スカウト入団3名があり久方ぶりに増員となった事です。
特にカブ隊は約2倍の23名となりました。
A隊員増加の中で、組集会や隊行事を行う上で、実際に動ける指導者確保に悩みました。
B隊の舎営、キャンプを行う上で、場所の問題が有ります。特に野外活動をする上で、環境を含め規制等に より、本来の野外活動が困難になってきました。
Cベンチャー、ローバーの活動自体が個人プログラムであり、又、学校、仕事などで隊としての集会、活動に全員が揃う機会が少なくなりました。

 このような課題については、次年度少しずつでも改善して行きたいと思います。スカウト活動は、スカウト・育成会員・指導者が三位一体となって作り上げて行くものです。 今後もご支援、ご協力をお願い致します。



8月31日 ぼくらのあしあと   ビーバー隊

今年度最後の行事、ビッグビーバー追い出しを岸二集会所で開催した。
10時30分集合、2階の大遊戯室で大きな輪で開会式をし午前中の行事クラフトに入った。
一番軽い紙粘土を使用し、好きなものを作る。サンプルとして前もって作ったものを見せ、作業を行った。
 こねながら水性ペイントで色をつけたり乾燥してから色をぬってもよい。どんなものができるかな。
ファミリーの小さい子やお母さんたちも一生懸命です。
色をつけながらやっていくと、手のひらは色々な色がつくが、水性ペイントですから最後に水で洗えば落ちてしまう。
ビーズは、飾りにしたり、目・口・鼻などにも使用できる。
最初は何を作ろうか迷っていたが、段々とやっていると形ができてきている。

自分で作ったものは椅子の所に持っていき乾燥させておく
2〜3時間置いておくと少し硬くなる。


昼食の時間。
スカウトたちには手を洗って、スプーン・箸・コップを用意して待つように言い、お母さんたちには食事の用意を手伝ってもらう。
順番に前にくるように、コップに入れた飲み物はこぼさないように。
全員そろったところで“いただきます”。
手作りのフルーツポンチはおかわりも十分ある。



さて、午後からは隊長・副長、団委員長3名で新入隊の説明会をしている間に、スカウトは副長・補助者と、野外でいろいろなゲームをしたり紙ヒコーキを作り飛ばして遊んでいた。
暑いけどわいわい楽しく遊んでいた。


今期の追い出しは2名、参加者全員に2列になって並んでもらい、向かい合っている人と両手を出しトンネルを作ってもらいカブ隊に上進するスカウトが通り抜ける。
意地悪して通さないように手を下げても良い。出口でビーバー隊長からカブ隊長に。「よろしくお願いします」。
そして、上進する2人に皆で拍手。
「カブ隊に行っても頑張るように、色々な事にチャレンジしてください。」
皆様お手伝いありがとうございました。




8月7〜9日 ようこそ アメージングストーリーへ カブ隊


今年度最後の大舎営は、台風の来襲に見舞われ、常に空と波のようすを気にしながらの隊行事となりました。
行き先は、泉南郡岬町淡輪にある府立青少年海洋センター。
建物は貨客船をイメージして設計されているそうですが、中は迷路のようで、方向音痴のリーダーには辛い物がありました。すぐ隣は淡輪海水浴場で、1日目はここで海水浴とスイカ割りを楽しみました。


夕食はみんな大好き「バーベキュー」 途中、雨が降り出してきましたが、屋根がついているので気にせず続行。




食後は花火を楽しみました。
そしてプログラムには午後7時より“星の観察”と記入してありましたが、実は“肝試し”。
(みんな!プログラムに嘘書いてごめんね) 二人一組で真っ暗な操舵室へ。

そこで待っている物は・・・ 隊長がつめたーいチューペット用意して待っていました。真っ暗でちょっと
こわかったかな?

二日目 朝食は手作りホットドッグとサラダ。
ホットドックは自分でパンにキャベツのカレーソテーとウインナーソーセージを挟み、アルミホイルで包み、牛乳パックの中に入れて準備は完了。
牛乳パックに火をつけて燃やし、燃え尽きればホカホカのホットドッグの出来上がり。カブ隊の朝ごはんの定番です


午前中のプログラムでは、小型ヨット(OPヨット=オプティミスト・ディンギー「気軽に楽しめるヨット」の意味)を体験しました。
OPヨットはヨットの中でも最も軽い種類に入り、組み立ても簡単で初めての子供でも2〜3時間あれば一人でも乗れるようになります。
ボランティアのお兄さん、お姉さんに部品の名称、組み立てから操作方法、セーリング方法を教えてもらい、二人一組になり自分たちで操船しました。

1人は舵を握り、もう1人は前に座りセールを動かすロープを持ちます。そして2人でバランスをとりながら操縦します。
嵐の前の静けさか、風はほとんどなくヨットに乗るには物足りないくらいでしたが、スカウトたちはすごく楽しそうでした。
ヨットを真水できれいに洗い、艇庫にもどして小型ヨットの体験終了です。
午後から予定では自分たちでオールを漕いで進ませる6mのカッターボート(16人乗り)に挑戦することになっていましたが、雨が降り出し風も少々出てきたようなのでこれを明日に回し、三日目に予定していた大型ヨット「白鳥号」のクルージングを先に体験することになりました。
白鳥号は30人乗りなので二組にわかれて乗船。カッパを着込み救命胴衣をつけて、いざ、出発!
ところが雨と風で視界は悪く、セイルを張るとものすごい揺れで“優雅なクルージング”にはほど遠い体験になりました。
待機組の方は、その間にクラフトできれいな色の麻ひもでコースターを作りました。
みんな同じ長さの麻ひもで同じ目数を織ったのですが、とても個性豊かに出来上がりました。
毎日家で使っていますか?それとも、誰かにプレゼントしたかな?

夕食後、やはり台風のため野外でのキャンプファイヤーはできず、室内でキャンドルファイヤーに変更。
「海の物語」をテーマに各組がそれぞれスタンツを披露
しました。


最終日の3日目
台風一過、空は晴れていい天気になりましたが、やはりまだ波が高く、今日に予定していたカッターボートは中止となったので、スカウト達は隊長といっしょに館内の探検をし、その後手織りコースターの仕上げを行ないました。

午後から、修得課目修了章とチャレンジ章の授与、そしてくまスカウトの追い出しセレモニーを行ないました。
一人一人名前を呼ばれ前に出て、隊長から修了証とチャレンジ章を授与されました。
また、今年は隊集会皆勤賞が6人もいました。6人とも皆うさぎスカウトです。
くまスカウトの追い出しでは、隊長が一人一人の隊集会での思い出を語り、隊長お得意の替え歌のプレゼントもありました。
笑いあり、涙ありの感動的なセレモニーでした。

そして、最後はいつもの「鯉の滝登り」
6年生にもなると体格は大人とあまり変わらず、カブ 隊だけのリーダーでは、つらい物があったような・・ でも、最後はスカウトもリーダーも全てをやり遂げた満足感からか、とってもいい顔してました。


迎えのバスを待つあいだに、全員で記念撮影。
“ハイ!チーズ!”
 皆さん1年間お疲れさまでした。次年度もよろしく!





9月6〜7日 目標にむかって    ボーイ隊

場所:京都府 笠置町〜木津
参加メンバー:【リーダー】友岡、津留、サポート:岩橋 計3名
   【BSスカウト】8名
   【VSスカウト】2名 合計10名

行事報告:
本来、8月のお盆に2泊3日での実施予定が、雨天により延期せざるをえない状況で、年度をまたぐという異例な事態での実施となった。

6日(土)に現地に到着し、まずはキャンプサイトの設営を行ない、その後いかだの制作に取りかかった。みんな初めての経験であるにも関わらず、トラック用の大きなタイヤチューブと角材をしばり、普段のロープワークが役に立ったのか、なんとか形にはなった。問題は大勢で乗っても沈まないか…ということだけだった。
いかだ制作後、水に慣れるという目的とライフジャケットに命を預ける覚悟を確認する為に目の前の川に入ってみた。
足は着くが思っていた以上に流れが速く、気を抜くと流れに足を取られ、流されてしまいそうな程で、初めは自分の自由にはならない程の川の流れにとまどいながらも、いざ川の流れに身を委ねてみると、以外におもしろく、ぷかぷかと流れるのも悪くはないようだった。
いかだ以外にサポート用の2人用のゴムボートとカヤックを川に浮かべ、遊んでみたところ、なかなか上手くは漕げないが、流れがあるので、勝手に進み乗り心地も悪くなかった。
そうこうしている内に雨が降り始め、雷も聞こえてきたので、一旦キャンプサイトへ戻り、雨が過ぎるのを待った。が、一向に雨が止む気配もなく、むしろ激しくなる一方だったが、ブルーシートをつたって流れてくる雨水をペットボトルに溜めるとすぐに満タンになり、それだけでも十分に遊べた。
普段ならなるべく雨には濡れたくはないのだが、既に全身が濡れている状態なので、みんなで思いっきり天然シャワーを浴び、さっぱりした。
いかだが本当に浮くかどうかも試したかったが、なかなかやまない雨を待っていると身体も冷えてきたので、結局、初日にはいかだを水に浮かべずに、乾いた服に着替えることにした。
着替え終わる頃には周りも明るくなり始め、やっと集中豪雨が通過したようだった。
夕飯は明日の航海の無事を祈ると共に、楽しい航海が出来るように、出航前夜祭と称しバーベキューとスパゲティを食べ、相変わらず、思いっきり食べることが出来た。(笑)
夜は次年度の班編制と年間プログラムの立案を行い、昨年度の反省も考慮しながらの班編制が出来たようで、新班長の元でどのようなプログラム展開が行なわれるのか楽しみだ。

翌朝、6:00に起床し、早速昼食のおにぎり用のご飯を炊き、おにぎりを作成した。
朝食の方は昨晩のお肉の残りとパンとみそ汁、スクランブルエッグにアメリカンドック…何とも統一性のない朝食だが、これからの航海へむけてのスタミナ確保には十分すぎるほどの内容だった。
キャンプサイトを後にして、いよいよいかだを川に浮かべてみる。なんと浮いた!当たり前のことだが、その当たり前のことが嬉しい。順番に乗り、8人乗っても沈むことなく浮かんだ。見た目より遙かに頼もしいいかだだ。
順調に出航すると、あまりにも順調でさほどながれも無く、少し退屈な気配が漂い、誰かがいかだから下りて、浮き輪で川を下り始めると、みんな各々自分の好きなスタイルでの川下りが始まった。
ゴムボートやカヤックで下ったり、浮き輪で下ったり、いかだに乗ったままで下ったり、中にはライフジャケットだけで流れていく姿もあった。川に入ってみて初めて分かることもあり、川の深さって以外に浅いということもその一つだった。そこが見えるほどの浅いところもあればさっきまで足が着いていたかと思うと、急に足が着かなくなっている箇所もありと、場所によってかなり変化に富んでいて、飽きることはなかった。
所々に出現する浅瀬もやっかいな存在で、流れが速くなり楽しいのだが、大抵の場合、浅く、川の中に足をつけていると水の中の岩に足が当ったりするので、瀬が近づくたびに「足、気をつけや〜!」、「足、上げて!」などという声が飛び交う。
川の形状によっては川岸の方が流れも速くなっていて、もちろん流れが速いほうが楽しいので、そちらの方に舵を取ると、流れにのり、あたかもジャングルの中を川下りしているかのような錯覚を覚えさせる箇所もあり、わくわくさせられた。
しかし、その次に待ち受けるのは水面ぎりぎりまで垂れ下がった木々が目前に迫り、あわててオールで方向転換を試みるが多くの場合、そのまま突入して大声で「頭を伏せろ!」、「危ない!」と叫び、かろうじて突破した頃には必ずと言っていいほど、誰かの背中やいかだの上に毛虫や蜘蛛が乗っていて、それを見てまた大騒ぎ。
だいぶ下った頃にかなりスリリングな体験をした。いかだで下っているときに遙か前方の川の中で上から垂れ下がっていた木に何かのシートか何かが気に引っかかっているのが見え、ちょうど進行方向でカーブの真ん中にあったが、まあ、よけることは出来るだろうとのんびりと構えていると、川岸で数人の大人の人たちがこちらを見ていた。
釣りでもしているのかと思っていたが、そのシートらしきものの目の前に近づいたときに、声は聞こえなかったが、身振り手振りで、「気を付けろ!もっとこっちへ寄ってこい!」と叫んでいるようだった。
その姿を見て、みんな大慌てでオールを手にとって必死で漕いだ。というのも、目の前にシートらしきものと思っていたのが実はゴムボートでそのゴムボートは木に引っかかってしまったようで、このままではいかだも同じような運命をたどることになると感じたからだった。
みんなで必死に漕いで、もうすぐ目の前でどうすることも出来なくなったと判断した瞬間にみんなそれぞれ、「頭、気を付けろ!」、「伏せろ!出来る限り低く!」という声と共に、その木々の中に突っ込んでいった。既に転覆しているゴムボートへの接触は免れたが、こちらのいかだも少し木に引っかかってしまい、ほんの少しの間だったが、動きが止まり、必死で引っかかっている部分を外した。流れがかなり速かった分、すぐに抜け出すことが出来た。
振り向くと、転覆していたゴムボートにはまだ装備が乗ったままで、なんと釣りをしている人たちと思っていた人たちこそが、そのゴムボートに乗っていた人たちだったようだ。
それを見ていた後続に続いてきていたボーイ隊のゴムボートの方は早くに進路を安全な方へと向けていたので、難なく通過することが出来た。
川下りをしていると、よく出くわすのが釣り人だ。
お互い川で遊んでいるのに何故か仲が悪い。
今回も何度か釣り人の前を通ることになったのだが、もちろん、こちらとしてもなるべく邪魔にならないように、と心掛けるが、あんまり良い印象を与えていないようだ。
そんな中あるスカウトが「こんにちは!」と先に言うと、釣り人から帰ってきた返事は文句や愚痴ではなく、ちゃんと挨拶で返ってきたとのこと。たった一言、先に言うことによって、大きく事情が変わるものだと感心した。

昼前に休憩も兼ねて、朝に作成したお弁当のおにぎりと缶詰を食べ、更に先へと急いだ。流れが速いところはなかなか快適だったが、なかにはほんとゆっくりとした流れの箇所もあり、全体を通して思っていたほどの速度が出ずに予定していた最終ゴール地点を大幅に近づけて、区切りのいい場所でのゴールとした。
ゴール目標の橋が見えてから、なかなか近づくことが出来ないほど流れの遅い箇所に多少の苛立ちがありながらも全員無事にゴールした。 
驚いたことにいかだは全く原型をとどめていて、変形した箇所は一切無かった。(まあ、そうでないと困るんだけど。)

京都府の木津川(笠置〜木津)、13km程の川下りだったが、なかなか充実した二日間だった気がする。
川から上がり、いかだを解体し、その場を後にした。
帰りの電車の中では運良く座席が空いていたので、みんな座ることが出来たが殆どのメンバーが口を利くこともなく、真っ赤に日焼けした寝顔でただひたすら静かに眠っていた…。