
今、[La Purisima](ラ プリシマ)という何も無いが緑に囲まれた静かなオアシスにいる。
地元の人に聞いて来たレストランは看板も無く、どうみても民家のようだ。
とにかく中へ入ると、テーブルが3つありなんとなくレストランらしかった。そこでメシを食ったがめちゃくちゃ安い。
パンも安いしビールも安い。さすが田舎!!!、何も無いだけあって、人の欲までもないようだ。
こんな何も無い所でゆっくりするのもいいもんで、今までと違い緑の木々があり、のどかすぎていい。
今回のダート道だが、なんとか脱出できたから良かったけど、もしあそこでひろってくれる人がいなかったら、今ごろどうなっているのか分からない。
世の中には、砂漠の中を歩いたり、リヤカーをひっぱたり、ラクダとともに歩いたりしている人がいるが、それらをクリアしている人々は、並み大抵ではない根性と精神力の持ち主だということがよく分かった。
この頃よく考えるのは、とにかく旅に出て良かったということだ。
毎日、ペダルをこぐだけだけど、その合間にいろいろな事があり、いろいろな景色を見て、いろんな物を食べ、いろんな人々と出会い、話し、そしていろんなことを考える。
旅に出てすでに3週間。ちょっと前までは、日本に一時帰国していた夢を見ていたが、やっと最近こっちでの夢をみるようになってきた。
昨日、泊まったホテルは最悪だった。
部屋の電気をつけた瞬間に部屋中のゴキブリたちが一斉に動き出した。あんな数のゴキブリ(大)は見たことがなかった。
まあ、それなりに安い部屋なのでと、我慢して荷物を置き、メシを食いに行った。そして、帰ってくるとファンが故障か何かで止まっていた。
すでに夜も遅かったので、ホテルの従業員を起こすのも悪いと思い、そのままそこで寝ることにした。
部屋の中は夜中といえどかなり蒸し暑く、洗濯もしたかったがよけい蒸し暑く成ると思いやめた。
電気を消すとゴキが出るので消せず、明るい部屋の中あまりにも暑い為、なかなか寝つけなかった。
朝は早く目が覚めたが体は重く走行中も調子に乗れなかった。
そして、下痢。
途中で2度も道端にしゃがんだ。もし、泊まっていたホテルのファンが壊れていなかったら、今日は一日ゆっくりしていたと思う。
自転車をこいでいると、ふとしたことに興味が沸く。
今のところ荒野ばっかしなので、日没や植生などに特に目がいく。
南に行くにつれ日没時間も早くなったり、サボテンも最初の頃はあまり見かけなかったが、今では飽きるほどある。
とうもろこしも北部では全く見なかったので、どこでタコスの原料を栽培しているか?と思っていたら、南に行くにつれてちゃんと栽培していた。
ロスにいた頃、朝は雲が多かったが昼からはいつも快晴だった。バハ=カリフォルニアの北部もいつも快晴。
しかし、この頃はものすごく暑い。晴れている空には雲が浮かんでいる。きっと、もっと南に行けば雨も降るんだろう。
とうとう、[La Paz](ラ パス)。バハ=カリフォルニアの終点に来た。
長かった。厳密にはもっと南があるがもう十分という想いだ。
早くメキシコ本土へ行きたい。メキシコは、もともとバハ=カリフォルニア半島とユカタン半島だけを走る予定であった。
もしここでゆっくりしていると、南米をまわる時間がなくなってしまうおそれがあった。(
第5話へつづく )
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