中南米の大自然と遺跡の数々。
9ヶ月に及ぶ縦断の記録です。
第14話 憧れのナスカの地上絵は真近だ!!!
<<憧れのナスカの地上絵は真近だ!!!>>
もう、西海に10日間もいて、そろそろ旅に出たい、という衝動に駆られていた。何故かはわからないけど、どうもリマに他の首都にあるような魅力が感じられなかった。メキシコシティー、ガテマラシティー、ボコタ、キトといった国々では1日中用もなく、街中をフラフラとしているのが楽しかったんだけど・・・。何故か観光しようという気にはなれなかった。旅に疲れているんだろうか?そんなことを考えながらもう、これ以上、ここにいても時間の無駄だったので出発することにした。いよいよ、ナスカだ!今回の旅の目的のハイライトで、子供の頃から、いつか絶対に行こう!と、考えていたので、一層、気合が入る。
朝、10:00に出発。久々のサイクリングで怠けていたせいもあって、だるかったが気合でそんなだるさを吹き飛ばしていた。初日の夜は今にも何かが出てきそうなあばら家の中にテントを張り、もし、何かが出てきてもスペイン語だし、何を言ってるか分からんし、大丈夫だ!と、自分を励まし、眠りについた。結局、何も出てこないまま、朝を迎えた。ただ、気になったのは遠くで吠えていた犬の声だった。
リマからナスカまでは450km程で、ほとんど、平坦で楽だった。実際には数百メートル差のアップダウンがあったのだが、道はきれいにアスファルトで舗装されていたし、ほとんど毎日、地平線のようなところだったので、あまりそうは感じなかった。ただ、ペルー沖にはエルニーニョ現象を起こしている南極からの海流、ペルー海流(フンボルト海流)があり、海岸砂漠がずっと続いていて、どこまでも砂丘が続いていた。日差しは暑く、汗だくにはなるんだが、寒流のせいで休むとすぐに体温が奪われるのでゆっくりと休むわけにはいかなかった。
<<電気のない町>>
リマとナスカの間には所々と町があり、安いホテルもあった。ペルーではやはりキャンプは危ないというのもあったが、それよりも物価の安さに感謝し、ホテルのある所ではホテルを利用した。3食レストランで定食を食べ、ホテルに泊まっても1日US$10もかからなかった。次のアンデス越えのときには途中にまともな町もそう多くは無い、と聞いていたので、できるときに贅沢をしておこう、とジュースやチョコレートなどをいつもより多めに買ったりして、快適なサイクリングを楽しむことが出来た。いつものように夕方に町に着き、ホテルを探しているとすぐに見つかり、値段を聞いてみるとちょっと高かったので、別の所を探すことにしたら、「ここが一番安いのに・・・。」、言われたが、そんなことはないと思い、別のところを探した。しかし、いくつかあたってみてもどういうわけか最初に行ったホテルが一番安く、しかたがないので戻ってみると、「そら、見ろ!」ていう感じだったが受け入れてくれた。あんまり納得の出来ない値段だったので「シャワーの水は熱いのか?」と聞くと、「もちろん!」と言われ、そのホテルににお世話になることにした。夕方、暗く
なってきて電気のスイッチを入れても、つかなかったで「電気がつかないいんだけど・・・。」とホテルのおばちゃんに言うと、「ちょっと待ってちょうだい。すぐに持っていくから。」って言われ、エッ!?今、持ってくるって言った?と思いながらも、自分のスペイン語の理解がまだ不充分で聞き間違ったのだろうと思っていた。しばらくすると、おばちゃんがコーラの空き瓶に火のついたろうそくを立てて持ってきた。はあ?「電気がつかないって言ったんだけど・・・。」と言うと、「今日は電気が無いのよ。だから、これ、はい。」と言い、ろうそくを置き、どこかへ行ってしまった。訳がわからないまま、まあ電気が無いんならしかたがないかと、深くは考えずにとりあえず、シャワーでも浴びようと浴室に入った。シャワーはガス式ではなく電気式で、スイッチを入れると、電熱線が熱くなりそこを通る水がお湯になるという仕組みのものだった。何も考えずにスイッチを入れて、蛇口をひねり、水がお湯になるのを待っていた。なかなか温かくならないなあと思いながら、とりあえず、頭を洗おうと頭から水をかぶったら、さすがに冷たく、早くお湯が出てきてほしいなあ、と、のんきに水を浴び
ながら待っていると、「あれっ!? そう言えば電気が無いからろうそくを渡されたんやったら、このシャワーも使えへんのとちゃうんか?」と、常識的に考えたらすぐに分かることに気づいた。とりあえず頭だけ洗い、すぐに出て身体を拭いた。あーあ何でそんな簡単なことに気がつかんかったんやろう?と、愚かな自分を見て、一人で笑っていた。
気を取りなおして、飯でも食おうとホテルから出た。確かに町には電気は無く、ろうそくやら、ランタンやら、懐中電灯なんかの明かりを頼りに人々が活動をしていた。適当に店に入り、飯を頼んだがやっぱり、ろうそくだった。しばらく街を歩いていると周囲は暗いのにそこだけ昼間のように電気がついている所を発見し、何だろうと中を覗くと、どうも電話局のような所で、そのなかでは全く普通に電気が使われていた。たぶん、町中が電気工事なんだろう。その証拠に町のいたるところには街灯があったし、店の天井にはちゃんと電灯が吊らされていた。
フラフラと散歩し、夜食を買い、ホテルに戻り、暗闇の中、ライトでろうそくを探し出し、ろうそくに灯をともしすと、さっきまではろうそくに対して多少の不満を抱いていたけどそんなものはもうどうでも良くなっていた。たまにはこんな夜も良いかな・・・。
( 第15話へ続く )
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